キャットフードが合わないと病気に?猫の病気とキャットフードの関係について
飼い猫は、日々のキャットフードから栄養を補給します。逆に言えば、キャットフードからしか栄養を補給できません。人のようにあれこれ色々なものを食べないからです。
ですので、その猫にあったキャットフードを選ぶことはとても重要なことです。
今回は、病気にならないためのキャットフード選びについてご紹介いたします。
猫の病気とキャットフードの関係
人にも生活習慣病があるように、猫にも生活習慣病があります。代表的なものは、肥満です。
完全に室内飼いの猫の場合、運動量がどうしても少ないので肥満になりやすい傾向があります。特に避妊・去勢したあとは太りやすくなると言われています。
そんな猫に必要以上のカロリーを与えれば、あっというまにデブ猫になってしまいます。
肥満は万病の元で、猫に多い腎臓病、脂肪肝が原因の肝臓病、心臓病などを発症するリスクが高くなります。
また、猫に多い病気に尿路結石があります。尿路結石は、腎臓や尿管、膀胱、尿道などに小さな石ができる病気です。猫は元々おしっこが濃いので、マグネシウムを摂り過ぎると尿路結石になるリスクが高まります。
特にオス猫は尿路結石になりやすいので注意が必要です。
その他、キャットフードが合わずにアレルギーを起こす場合があります。アレルギーの症状は様々で、皮膚炎を起こして痒がったり、下痢になったりします。皮膚炎も下痢もフード以外が原因の場合があるので、どちらも獣医師に相談した方がよいでしょう。
病気予防のためのキャットフードの選び方
病気予防で一番大切なことは、なるべく肥満にならないようにすることです。とは言っても、「お腹が空いたよぉ」とおねだりされるとついつい、フードを与えてしまいがちですよね。
そういう場合は、なるべくカロリーを抑えたフードに切り替えることを検討しましょう。猫の1日のカロリー摂取量は、体重(kg)×80kcalと言われていますが、肥満の子の場合は体重(kg)×70kcalくらいに抑えたほうがよいです。
また、便通が悪いと太りやすいので、食物繊維を多く含んだフードが好ましいです。
次に心配なのが尿路結石などの尿の病気です。実際に尿路結石にかかったことがある子なら、pHコントロールタイプの療法食を食べさせるようにしましょう。まだ尿路結石になったことがない子の場合は、低マグネシウムのフードを選ぶとよいでしょう。
マグネシウムの量をパッケージに明記しているフードもありますので、そうしたものから選ぶとよいです。
食物アレルギーを持つ子には、そのアレルギーの原因となっている原材料(アレルゲン)を使っていないフードに変えるようにしましょう。猫のアレルゲンは、小麦などの麦類、麦類を含む穀物全般、牛肉、豚肉、鶏肉、乳製品、魚類など様々です。
麦類がアレルゲンの場合はグルテンフリー(麦類不使用)のものを、穀物全般がアレルゲンの場合はグレインフリー(穀物不使用)のものを選ぶとよいでしょう。肉類がアレルゲンの場合は、ミールや肉副産物でなく、何の肉を使用してるか明記したものから選びましょう。ミールや肉副産物は人用の部位以外の部位を使用した肉類で、ペットフード安全法で安全性が規定されているので猫が食べても大丈夫なのですが、何の肉かまではわからないのでアレルギーがある子の場合は適していません。
ちなみに、安価なフードには4Dミート(Dead:死亡、Dying:死にかけ、Disease:病気、Disabled:障害)が使われているから危険といった論調の記事を見ることがありますが、実際には人用の肉から副産物を取っているので4Dミートが混ざることはありません。
まとめ
今回は、病気にならないためのキャットフード選びについてご紹介しました。
普段のフードを与えていて、一番心配なのは肥満になることです。
デブ猫はとてもかわいいのですが、病気のリスクが高くなるのでそうも言っていられません。フードでカロリーコントロールをして、少しでも標準体重に近くなるようにしましょう。
標準体重は体格によっても変わるので、詳しく知りたい場合は獣医師に相談しましょう。
また、尿路結石も心配な病気です。特にオスはかかりやすいので、なるべくフードで対策してあげましょう。
食物アレルギーのある子の場合は、アレルゲンを使っていないフードを選ぶようにしましょう。