シニアになっても元気 に過ごしてもらうには?高齢猫用のキャットフードの選び方
昔に比べると、猫の寿命は随分と長くなりました。今では20歳を超える長寿猫も珍しくありません。飼い主にとっては、シニアになっても健康を維持し、いつも元気でいて欲しいものです。
今回は高齢猫の注意点と、高齢猫用のキャットフードの選び方についてご紹介します。
高齢猫で注意しなければならないこと
高齢期の判断
猫の場合、7歳を超えたあたりから高齢の扱いです。猫の年齢を人の年齢に換算すると、猫1歳が人の15歳、2歳が24歳に相当します。その後の猫の1年は人の4年に相当します。猫7歳なら人の44歳くらいというわけです。
目が弱くなってくる
猫は高齢になると、目が弱くなってきます。具体的には目やにが増えたり、目にうっすらと膜がかかったような状態になったりすることがあります。目やにはまめにふきとってあげましょう。綿やティッシュペーパーを軽く濡らして拭くとよい です。ウェットティッシュは殺菌成分が含まれている場合があり、目を刺激するので避けましょう。
歯が悪くなってくる
猫に多い病気が歯周病です。高齢になると歯垢や歯石がたまり、それが原因で歯ぐきが炎症を起こすことがあります。歯周病になるとうまくフードが食べられなくなり、栄養が摂れなくなる恐れがあります。口臭がひどくなったり、フードを食べづらそうにしていたりしたら歯周病かもしれません。獣医師に相談しましょう。
爪をこまめにチェックする
猫は高齢になるとだんだんと爪とぎをしなくなります。そのため爪が伸びやすく、気がつくと伸びすぎていてあちこちにひっかけたり、巻爪になって肉球に食い込んでしまったりする恐れがあります。こまめにチェックして、伸びている時は切るようにしましょう。
食事に注意する
高齢な猫は食欲も衰え、昔に比べるとあまりフードを食べなくなります。またフードの好みも変わることがあり、今まで食べていたフードを急に食べなくなることもあります。
高齢猫用キャットフードの選び方
高齢な猫は1日に食べるフードの量が減ってきますので、若い頃よりも高いカロリーのフードを選ぶようにしましょう。年齢別に区別していたり、高齢猫用と書かれていたりするものは栄養素が調整されているので参考になります。
また、消化器系も衰えてくるため、若い頃よりも下痢や便秘になりやすくなります。このため、なるべく消化の良いフードを選ぶとよいでしょう。消化の面ではウェットフードがよいのですが、ウェットフードは総合栄養食でない場合が多く、それだけを食べ続けていると必要な栄養素を十分に摂取できない恐れがあります。
ウェットフードに切り替える場合は、総合栄養食と明記されているものを選びましょう。ドライフードをメインで与える時は、食事に変化をつけるために時々ウェットフードを利用するのもよいです。
猫はもともと肉食のため、穀類の消化が苦手です。キャットフードに使用されている穀類は加熱処理されているため、若い猫なら十分に消化吸収できるのですが、高齢になると穀類が消化の負担になる恐れがあります。
高齢用フードに変えてもお腹が緩かったり便秘がちだったりする場合は、穀類不使用(グレインフリー)のフードに変えてみるとよいでしょう。
また、若い時には平気だった添加物に反応して胃腸を壊す子もいます。体調がすぐれない場合は添加物も不使用のフードにしたほうが、体に負担をかけずに済 みます。
まとめ
今回は高齢猫の注意点と、高齢猫用のキャットフードの選び方についてご紹介しました。人と同様、猫も高齢になると体のあちらこちらにガタがきはじめます。長年健康で過ごすためには、食生活の見直しも重要です。年齢や体調に合わせたフードを探して、体に負担をかけずに必要な栄養をおいしく摂れるように工夫してあげましょう。